でも 負けへんで!


ある日 大きな船で旅をしていた

ふと 何気に夜空が見たくなり 甲板に出てみた

風は心地よく 星は光輝いていた なんとなく 眺めていると

突然 誰かに背中を押されて 真っ暗闇の海に落ちた

海水が 凄く 冷たかった

船は 俺が 海に落ちたことなんて 知る余地もなく どんどん進んだ

必死で 大声で 助けを求めた

船の明かりは どんどん小さくなり そして 消えた

 

真っ暗だった

そして 冷たかった 

 

俺は必死で泳いだ

どこまで いけるか知らないけど 何処に向かってるのか わからないけど 頑張らなきゃ

そう 思った

サメがいるかも。。。溺れて死んでしまうかも。。。とも 思った

時間がたつにつれて 助かるより いろんな恐怖が 次々に襲いかかった

容赦なかった。。。

自分がどんな 状態にあるのか 冷静になんて 考える余裕は かけらもなかった

 

真っ暗な 大海原で 突然 一人。。。

俺は一瞬にして そして 完全に全てを失った

そして その代わりに 計り知れない恐怖が容赦なく 襲いかかった

 

怖い。。。そう 口にすることすら 怖かった

泣く余裕すら なかった 

泳いでいるのか もがいているのかすら 分からない

時間に比例して 疲れもどんどん 増してくる

360度何も見えない 支えるものすら ない

完全な 孤独

 

それでも 何をどう 頑張ったのか 分からないけど 必死でもがいた いろんな泳ぎ方も

試した

そして それは 時間とともに いろんな 浮かび方にかわり 水を飲む回数も増えた

もう ただ 浮かぶ事すら 困難になってきた

 

大きな そして 真っ黒な 海の底が 容赦なく 俺の脚を引っ張る

ふと 諦めが 頭をよぎる。。。

 

もう だめかもしれない。。。

そして そのまま自然の流れに従って 海の底に沈んでも 仕方ない。。。

その時が来てしまったのか。。。とも 思った

 

そして 俺の肉体は 今ゆっくりと 流れにそって沈みつつある

いつしか 魚たちの餌となり 自分が食物連鎖の一部にある事に 気がつく

もう それでも 仕方ないとも 思うし 本当に全てが終わってしまうかも しれない

 

そんな 今 だからこそ 言葉として 伝えたい言葉がある

誰かに伝える ではなく 自分が存在した証なのか なんだか よくわからないけど

俺が  真っ暗闇の 海で もがいてた時 常に心に刻んでた 言葉。。。

 

でも 負けへんで!!

どんな 困難にあっても いつも 全てを受け入れる

あれも 駄目 これも 駄目 どうにもならない 苦しい全てを 全て認める

それで 一番最後に でも 負けへんで!! で 締めくくる

 

はたして それが いいのか 悪いのか 何か効果があるのか 何に対してか さっぱりわからんけど

とにかく 疲れきった 一番最後に 叫びでなく つぶやきでいい

でも 負けへんで!!

 

俺自身 この 言葉で どう 救われたのかかよく 分からない

何が 変わったのか 負けず嫌いなのか 見栄はりなのか 何故 言うのか さっぱり わからない

でも みんなに 伝えたい言葉

一番最後に 

でも 負けへんで!

聞き逃してくれても 無視してくれてもいい

ただ 今の自分はどうしても こと言葉を 今 どこかの誰かにバトンリレーのように 手渡さないと

いけないような 気がして ただ その気 だけで 書いて 伝えようとしてる

 

どこかの誰かが 拾って また どこかの誰かに伝えてほしい

俺自身 何処の誰かから 受け取った バトンかもしれないけど 今 渡すべき そう 思って 書いてみた

現実の世界でも 2002年はある意味最低の年で この先どうなるか わからない

どっちにしろ 辛く 苦しい 一年だった

今の所 でも 負けへんで! のお陰で たとえ海の底に沈んでも 魚の餌になっても それは

それでいいのだと 思えるようになってきたし いい方向に 流れて行ってるって信じてる

 

神も仏もなく 単なる思い込みや錯覚かも しれない

でも 俺は それでも 流れに従う 無理して 浮かぼうとは 思わない

 

仕事を失い 社会的信用を失い 欝の波にどっぷり飲み込まれてるのに 次から次へと

容赦なく問題が俺を責め 対処する間もなく 前の自分を失い 抜け殻になり 友達 家族

両親等の人間関係 他にも ほぼ すべてのものを失い 孤独を手に入れた

 

嫌いだった孤独とも 戯れる技は 身についてきたかもしれない

俺自身 今 生きてるのか 死んでるのか すら 分からない

多分 自殺なんかしなくても また もし してしまったとしても きっと 何も変わらない

だから あえて しない

かといって 無理して生きようともしない それくらい 疲れ果てた

いっぺんにあまりに 多くのものを失って  静かに 海の底へと沈んでいく。。。

ゆっくりと ゆっくりと。。。

そこには もう 苦しみも 辛さもない 

 

全ては流れるままに。。。

 

後は 誰かが バトンをひらって 他の誰かに渡してくれるのを 祈るだけ

それが 俺が存在した 証明になる気がする

 

腐るなら 腐ればいい 餌になるなら それも 本望 

ひょんな ことから 救い上げられたら それは それで ラッキー

もう 全ては 運任せ

やる事は全てやった

後は 神なのか 仏なのかしらないが 任せるのみ

 

そして そんな中でも 俺の頭の片隅から 小さく 何度も 何度も 聞こえてくる

 

でも 負けへんで。。。

 

それで いい

そう思う

2002年の最後に思い 伝えたい事でした

長くて ごめん

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